美容室に行き、カラーを希望すると、カラーチャートでどのような色にするか、髪の状態を見て提案をしてもらいます。
しかし、頭皮や薄毛・細毛に関する提案や配慮はされていません。
頭皮については「かぶれないか」という観察だけで、かぶれなければ「カラーは大丈夫」としてカラーしてしまいます。
これは「カラー剤のダメージを認識していない」からできることです。
カラー剤がどのように頭皮や毛穴、毛根にダメージを与えるかを知れば、カンタンに大丈夫とはいえないはずなのです。
毛髪相談で「カラーやパーマをきっかけに毛が細くなった、薄毛が進行した」と訴える人が多い。
若い世代から薄毛・細毛の相談が多くなっています。
この原因として学生時代から頻繁にカラーしてきたこと、ヘアケア剤を多用していることなどがあげられます。
「カラー剤で頭皮が痛い」とか「しみる」などを訴える人は12%もいらっしゃいます。
「カラー剤はしみて痛いもの」と思っている人も多い。
髪だけでなく頭皮に20~40分もつけて放置するカラー剤が頭皮や毛穴にダメージを与えないはずがありません。美容室はそのことを正しく認識して、お客様の頭皮や毛穴を守ってあげるケアを手当に組み入れるべきです。
カラー剤はよく洗い落としているので、ダメージはないと考えている美容室は多いのですが、カラー剤の中の成分は毛穴の内部に浸透し毛根部まで染まっています。
つまりカラーのダメージは「頭皮が浸透したカラー剤を処理」するまで続くのです。
シャンプーの泡があるからカラー剤がシャンプーの度にすこしずつ取り出されているのを知らないだけで、ケースによっては約3週間ほどは残留しています。
健康な頭皮ならこのダメージを回復させる機能や保護機能が働きますが、薄毛・細毛で老化した頭皮には、このダメージが強く働きます。
右の写真は「カラーで毛根まで染まっている」ことを示している。
毛穴の内部に浸透した薬剤はシャンプーしても除去できないため、残留して毛根にダメージを与えて細胞分裂の減少や抜け毛が多くなるなどが起こります。
すでに頭皮が老化したり弱っていて、ダメージを強く受けやすい状態では、薄毛・細毛の進行へとつながっていきます。
つまりカラーすることにより、目に見えない毛穴の内部から薄毛・細毛が進行していくことになるのです。