カラーすると髪は傷むことは誰でも知っています。
でも「なぜ傷むのか、どのように傷むのか」を理解している美容師は少なく、これを知ってお客様への説明がなされていないから53%のお客様が不満に感じているのです。
美容室は「傷まないカラーの方法」とか「プレまたはアフタートリートメント」して傷むのを防ぐ方法を技術的に処理しています。
お客様の53%も髪が傷むと不満を訴えているということは、「美容室でのケアが不十分」だとお客様が判断しているということです。
つまりお客様と美容師の「髪が傷むカラー」についての認識が違うのです。
これでは安い価格の店にお客様は移っていきます。
ネットでの相談で「カラーやパーマをきっかけに毛が細くなった、薄毛になった」という相談が多くなっています。
そうした悩みを持つ人は5人に1人もいますが、この対策をしている美容室はほとんどありません。
「薄毛・細毛をケアしながらカラーしてくれる美容室」をネットで検索して、わざわざ交通費を使ってまで遠くの美容室へいく人が増えているのです。
ただお客様が望む色に染める、傷んだ髪にトリートメントをお勧めするのではなく、お客様のこうした悩みにもアドバイスしてあげられるようにしたいところです。
カラーチャート通りの色に染まられないという不満はよく聞かれます。
美容室側は「髪の根元とカラーを繰り返した毛先」では発色が違うことを説明しているはずですが、その根本原因を説明していません。
また「退色しやすい」との不満もよく聞かれます。
これも美容室の説明不足がお客様の不満をもたらしています。
お客様は「出来るだけ安く、きちんと染めて欲しい」という要望があります。
いっぽう美容室は「きちんと染めるには労力・時間・費用もかかる」というのは常識と考えています。
美容室でのカラー人口が減りつつある現在、お客様が求めるカラー、不満を解消する技術や説明が美容師に要求されています。
若い世代はカラー人口は多いのですが、年齢と共にカラー人口は減少しています。
しかし若い世代の人口は、これから増えることはありません。
日本の人口は40代から以後は減少しているのですから。
カラー剤のメーカーは「消費者に直接販売」するため、テレビで盛んにカラー剤のコマーシャルが流されています。
お金を持っている年代の人達のカラー人口が減っている原因は色々ありますが「薄毛・細毛の年代」と密接にかかわっており、髪が細くボリュームも減って美容室に行きたくない人達が増えていることも事実です。
年代別のお客様の不満や心理行動、ニーズとウォントを的確に把握して技術に取り入れる配慮が必要です。