美容室 低迷・衰退の原因

美容室 低迷・衰退の原因

ますます減少する人口、利用人口

人口は60才をピークにその子どもの世代の40才代が多く、それ以下の若い世代からはずっと減少傾向を示しています。

つまり1店舗当たりの客数は減少し、今後は増えるということはありません。

もう1つの人口減少は「利用客の人口減少」。
5年前は6回だった年間利用回数は、現在は5.4回に減少しており、売上は10%以上の減少ということになります。

しかし美容室は昨年1812店舗も増えています。
人口は減っているのに、競争相手は増えているのです。

人口や来店回数が減っているのに、美容室が増えているということは、これから客数減による経営難で美容室は、ますます衰退していき、売上も低迷することは確実です。

そのなかで生き残り、売上を上げていくためには「今の経営スタイルを根本から変える」こと以外にはありません。


増加する低料金店、キャンペーン価格、値引き

不況による家計の財政難から、低料金店は繁盛しています。

ずっと昔の「安いが技術は雑、店もイマイチ」という低料金店の悪いイメージをチェンジして「早い、技術も確か、店舗も明るく清潔」に心がけています。

だからすこしでも安い方がいい学生、カットを希望する人達で繁盛しています。
それだけではありません。働く人たちもしだいに低価格店へ移っているのです。

低料金店と価格競争しても絶対に勝てませんし、利益を減らして疲れるだけです。


本当はお客様の方を向いていない

サービスを勘違いしていないでしょうか。

こうしたらお客様が喜ぶとか、来るだろうなど甘い考えで、店本意のサービスやキャンペーンを考えている美容室が多い。

しかし、サービスは「お客様が喜んでくれる」「また来よう」と思ってくれるものが本当のサービスで、値引きやキャンペーン価格がサービスではありません。

低料金店のカラー料金が3,500~4,500円くらい、自店の料金が5,000~7,500円とすると、この価格差にもかかわらずお客様が来てくれる明確なメリットがお客様に理解されなければ、お客様は安い価格を選択するのは当たり前です。
誰でも技術やサービスがそこそこなら、安い方を選びます。


客を待つ体制、負け組の体制

タクシーを例にすると、まず価格競争(500円タクシーもある)、不況で乗客が減り運転手はタクシーだけで生活は無理といっています。(運転手に年金生活者が多い)

夜になると道にあふれるほどタクシーが客待ちしている光景は、じっと店内でお客様を待つ美容室に似ています。

店内でじっと客を待ち、来られたお客様のメニューを聞いて手早く技術をふるいます。
ここからは料金以外の売上は望めません。

この「お客様を待つ」体制で客を増やすことは困難。
つまりこの体制は「好況で、競争店も少なく、客がベンチで待ってくれていた」時代のやり方なのであって、競争が激しく客数の少ない現代に適応する体制ではありません。

この「客待ち」の体制を改めない限り、美容室の売上増や繁栄はありません。


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