理・美容師を目指す人たちに

理・美容学校の生徒、理・美容師を目指す人たちに

真剣に未来を考えよう

学校を卒業し理・美容師の国家試験に合格して理・美容師として理・美容室に勤務する人が多いと思いますが、次のことを真剣に考えてみよう。

給料はオーナーからもらうのではなく、来店するお客様の希望するメニューをこなして料金をもらい、それを皆で配分しています。
つまり売上が少なければ、経営は困難になり、昇給などできません。

いま、ほとんどの理・美容室が不況や客数減、客単価の伸び悩みで経営は悪化しています。
これらの理由を不況などのせいにしている限り、発展はありません。

理・美容室は、お客様が来て初めて成り立つ商売です。
お客様に満足してもらうとはどのようなことか、ただ技術や雰囲気さえよければお客様が来て満足してくれるということはありません。

いまの社会は「育ててくれる」余裕のある社会ではありません。実績、使い捨ての時代なのです。
だから「じぶんで自分を育てる」ことができない人は人生で大きな差がつきます。


時間単価を考える

カラーにはおよそ90分かかります。
したがって美容師1人が、1日に処理できる客数は約5人と限られてきます。(現実にはこれ以下)

カラーの料金は価格破壊が進行して、3,000円台まで下落しています。

3,000円×5人=15,000円 
食事もせずカラーし続けてこの売上にしかなりません。

つまりカラーするだけなら、お客様は安い店に行くようになり、客数はますます減少し売上は下がります。そしてスタッフの給料も払えない状態となっている理・美容室が多いのです。

同じカラーをして、6000円もらえるか、3000円しかもらえないかは、技術格差ではありません。


給料の上限はすぐ計算できる

じぶんが働いて得た売上を店と折半にするとしたら

上の計算でいけば 3,000円×5人=15,000円÷2=7,500円 
じぶんの取り分は7,500円しかなりません。
25日働いたとしても 7,500円×25日=187,500円
つまりもらえる最高金額がこれで、ここから社会保険や税金を引かれれば15万足らずとなります。

つまりお客様が希望する技術だけを提供する美容師(美容室)の将来は暗いものとなるのです。

不況の時代「なにか手に職を付けて」と考えて美容師になっても、職場はあっても、もらえる給料は少ない。 また、勤務時間も長く、きつい、きたないの3K状態。こうしてまったく違う職に変える理・美容師が多いのが現状なのです。


お客様を満足させるためになにが必要か

「カリスマ美容師とか、技術でお客様を満足させる」なんて考えていたら、大まちがい。
多くの先輩たちと同じ運命をたどります。

今の時代、技術だけなら、800円のカット、3000円のカラーやパーマとの競争になり、負けてしまいます。

お客様は、ただカットやカラーを希望して来られているのではありません。

自分の髪を「いつまでも豊かで美しく保つ」ことを希望しています。 カットやカラーでもそうした付加価値をはっきり示して、他者(他店)との違いをはっきり理解してもらわなくては、お客様は信頼してきてくれません。

他が3000円のカラーで競争していても、じぶんは6000円のカラー料金でお客様が来てくれるためのノウハウが必要になります。学校では教えてくれない勉強をする必要があるのです。

卒業し美容室に勤務してから現状を学ぶより、在学中にこれらのノウハウを学ぶことをおすすめします。

メニューをこなすのは当たり前。
お客様はそれ以外の満足、感動を求めており、感動を与えられない人はプロではありません。


↑ PAGE TOP