経営を安定させて売上増を図るなら、迷わずにその路線を進むべきです。
経営、すなわち利益を追求する。
経営者として、じぶんの専門知識と技術を基礎に、売上を上げていく。
技術だけで経営可能ならそれに越したことはありません。
しかし、技術だけでお客様を呼ぶには難しい時代なのです。
卓抜した技術も「客が認めなければ、認めさせねば」お金にはなりません。
ある世界チャンピオンを育てた理容室のオーナーが、技術本意の店の将来を危惧して「集客と新しいメニュー」を経営戦略の中心に置きました。
特殊な店を除いて、技術だけでお客様を呼べる時代は終わったと嘆いています。
立地条件が良く客数が望める店なら、技術中心でもやっていけるだろう。
しかし「良く流行る店の隣に店を出す」のが店舗開店の基本。
いつ競争店が来るか分からないし、大型スーパーの開店などで客の流れが変わる可能性もあり、いつもその準備をしておかなければなりません。
客数の少ない立地、低料金店や競争店が多い激戦地区なら、他の店がやっていない特殊性と積極的な集客がひつようになります。
これからはじぶんを分析して「戦略」を立て、実行し、店内での戦術を明確にしていく必要があります。
戦略と戦術、この2つを立案して実行していきます。
データによれば1店舗オーナーの40%近くは年収が500万円以下、同年代の収入より数十万円も低いといいます。
「収入は少なくてもサラリーマンのように気を遣わなくてもいい」という人もいますが、そんなことでは「歳と共に客数は減って」いきます。
そう考えると将来は暗いものになります。
ハサミの技術、カットの専門家としてだけでなく、「髪の専門家」として自己開発すること、勉強することはたくさんあるはず。
職能=じぶんが取得した職業に付随する能力を客のために提供してこそ、客が必要とする理容師になるはず。
もっと髪について広く勉強しましょう。勉強は生涯続けるものなのです。
お店の前に立って、じぶんの店がどのように見えるか、他店との差別化や特徴が感じ取れるか、アピール度はじゅうぶんかを細かくチェックしましょう。
看板は「ここに理容室がある」といった目印になるだけではダメ。
見慣れたお客様には何も感じてもらえません。つまりないのと同じなのです。
看板やポスターなどをこまめに変え、存在感や知らせたいことを大きくアピールする必要があります。
つまり活動している、動いている店、工夫しているオーナー、新しいニュースのおしらせなど、もっとアピールすることができるはず。
アピールは上品にしてはダメ。
大げさくらいにしていい加減。やっと客の目を引く。
店を持ったら成功。一国一城の主、などと安心したときから衰退が始まります。
これからがホントの戦いなのです。
戦いに勝つためには、勝つためのノウハウを勉強し、それを実践しなければなりません。
失敗を恐れないこと。
成功者ほど失敗もしています。
3敗しても最後に1勝すればいいのです。